いきてきたるif

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いきてきたるif(それから)⑤

散々暴れ回ったあげく、まるで今日一日の用事を全部済ませましたと言わんばかりのすっきりした顔の弔くんは、検査やら諸々の事情で帰って行った。 今日はこのまま、オールマイトの拠点に戻るらしい。靴を履きながら振り返りざまに「おい燈矢、忘れんなよ。お...
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いきてきたるif(それから)④

お絵描きコーナーと化したホワイトボードに、弔くんが迷いなく長方形を描いた。 定規を使わないのに妙に角がまっすぐで、根が几帳面なんだなとホンワカする。俺はペンのキャップを指で触りながら、次は「べ」から始まるお題で何が描かれるのかを眺めていた。...
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いきてきたるif(それから)③

トレーニングルームに入り、さっきまでギャンギャン吠えていた弔くんは、グローブを外された途端に吠えるのをやめた。 開始の合図も無く人を殺すと決めた生き物の目で、獲物の喉までの距離と角度だけを測っている。 父さんはトレーニングルームの真ん中に立...
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いきてきたるif(それから)②

燈矢の帰還から数ヶ月。国の支援と医療の介入が入って、燈矢はひとまず落ち着いている。三年という時間の経過がそうさせたのか、経験したものの大きさが思考の形を変えたのか。かつて俺に向けていた苛烈な八つ当たりみたいな棘は目に見えて減った。減ったが、...
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いきてきたるif(それから)①

燈矢が帰宅した当日、本来なら警察や病院へ連絡して身元確認や保護の手続きを進めるのが筋だった。が、我が家はその「当たり前」に手を伸ばす余裕はない。 燈矢がそこにいる、息をしている、触ると体温がある。それだけで全員の神経が限界まで張りつめていて...
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いきてきたるif⑥完結

帰りたい! 帰りたい! 帰りたい! 帰りたい! 頭の奥でそれだけが鳴り続けている。あいつらはみんな嘘つきだ。悪い奴らに捕まったんだ、だから焼いた、俺は悪くない。悪くない、悪くない、悪くない。きらい、きらい、きらい。家に帰る。帰れば大丈夫だ。...
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いきてきたるif⑤

漫我くんと遊んで帰ってきた焦凍は、病室のドアを開けるなり「かいてもらった」と誇らしげに言って、ちぎり取ったお絵かき帳の紙を両手で差し出してきた。 端っこがギザギザになったその紙には、猫、犬、オールマイト、わけのわからないくらい躍動感のある恐...
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いきてきたるif④

病院の面談室は、どこも同じ匂いがする。消毒液と、古い紙と、金属の冷たさ。窓はあるのに外は遠くて、ここだけ世界から切り取られているみたいだった。 その部屋の中央に、轟炎司が立っていた。窮屈そうにスーツを着込み、肩幅と熱量だけで狭い部屋を圧迫し...
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いきてきたるif③

父さんの謝罪を聞いて、この人謝ったら死ぬ病の生き物じゃなかったんだ!? と驚くと同時に、なに人間っぽいことしてんだよ……! という八つ当たりじみた感情も湧いてきた。お前、ここまでやったんだからせめて憎みやすい造形であれよ……! 謝られたら、...
いきてきたるif

いきてきたるif②

冬美と夏雄をメンタルクリニックに連れてきたら、俺が一番重症だった今日この頃です。ええ、そうなの……? 診察後に冬美と夏雄だけ看護師に連れていかれて、俺が話を聞くのかと思ったらハチャメチャに詰められた。アニメでしか見たことの無い鋭利なデザイン...
いきてきたるif

いきてきたるif

転生して二年未満バブ期くらいで気づいたんだけど、これおしまいかもしれん。 たまにやってくる不審な巨人が父親であるということは理解してたのだが、あれって轟炎司……テレビに出てるエンデヴァーってやつと同一人物だよな……? 国民的コミックの世界へ...