2026-08

殺し屋

正常転調

蜂屋弥一郎がスモールアップルに移って三日、少なくとも現場へ出て人を殺すところまでは、前の会社と大して変わらないことが分かってきた。依頼書を確認して、対象を見つけて、殺す。死体を残すか回収するか、事故に見せかけるか、指定されたものを持ち帰るか...
殺し屋

一体追加発注

午後二時半を少し過ぎた第三業務室で、楯岡博文は午前中に終わらせた仕事の報告書を作っていた。 依頼人との接触時刻、対象を確認した場所、実行時刻、撤収経路、現場へ残したものがないことの確認。特に難しい内容ではない。ただ、現場では数分で済んだこと...
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善行受難

【動画】火事のマンション素手で登ったリーマン何者だよ1:地震雷火事名無し 朝のニュース見てたら変なの映ってたんだけど何あれマンション燃えてて三階のベランダに子供取り残されてる→通りすがりっぽいスーツの男が外壁から普通に登る→子供背負って普通...
殺し屋

地下二階の適材適所

午後三時を少し過ぎた第三業務室で、伊坂恭平は一枚の作業変更票を両手に持ち、楯岡博文の机の脇に立っていた。何か頼みたいことがあるのだろうとは察していたが、こちらから先に声を掛ければ、伊坂の「察してもらえるまで待つ」という悪癖を育てかねない。楯...
殺し屋

復讐者は名乗れない

午後一時を七分ほど過ぎた頃、楯岡博文は人材派遣会社スモールアップルの本社前へ到着した。 午前中は休みを取り、目覚ましをかけずに九時半まで眠り、近所の喫茶店で十一時までしか注文できないモーニングセットを滑り込みで食べ、ついでに髪も切ってきた。...
殺し屋

酒禍遺恨

「ねえゲロ坂、これ第一特務課へ持っていってくださる?」 午前十一時を少し過ぎた第三業務室で、首藤環は伊坂恭平の机へ書類を置いた。「自分で持ってきたんだから、帰りに持っていけばいいだろ」「昨夜、あんたが確認印を押さずに寄越した書類ですけれど」...