某月某日 俺とザングはズッ友だょ。。。!
いやだああああ仕事いやだああああ! 働きたくない! ザングのお腹を枕にして一生ごろごろしていたい! でも俺が稼がないとザングが腹をすかせてしまう……! それだけは……! それだけは絶対に……! ザングに毎日うまい飯を食わせ、ポフレを買い、新しい玩具を買い、毛並みをつやつやに保つためには金がいる。俺の労働はすべてザングへと還元されている。つまり俺は会社員ではなくザングース専属ATMなのだと思えば多少は耐えられる。耐えられない。出張いやだああああ。
というわけで、これから数日間家を空けることになったので、ザングは育て屋さんで一時預かりしてもらうことにした。会社が管理しているポケモン以外は社内どころか出張先への同行も禁止って、まじブラック。いや、昔社員が私物のポリゴンを連れ込んで社内データを抜いたとか、どっかの部署でゴーストタイプ絡みの騒ぎがあったとか、理由があるのは知ってるけどさあ……。ザングースならいいじゃん……。データ盗まないじゃん……。たぶん。少なくとも俺が仕事してる横で寝てるだけじゃん……。むしろ仕事中ザングを撫でられないことによる俺の能率低下を会社は真剣に考慮すべきでは?
預け先は例のメタモンのトレーナーがやっている育て屋さんなので、知らないところへ預けるよりはずっと安心である。ザングも何度か来たことがあるし、メタモンとも顔見知りだ。俺が受付であれこれ注意事項を説明している横で、ザングはすでに「はいはい、行ってらっしゃい」みたいな顔をしていた。待って。もうちょっと寂しがって。俺は今にも泣きそうなんだけど。せめて服の裾を掴むとか、ドアの前に立ちはだかるとか、そういう感動のお別れイベントないの? と思いながら抱きつこうとしたら普通に顔を押し返された。強い。
そんな俺たちを見ていた友人が、なぜか奥から自分のメタモンを連れてきた。そしてザングとメタモンを交互に見ながら、ものすごくいい笑顔で「せっかくだしザングースのたまご産ませちゃう? 」とか言い出した。やめてくださいハレンチです。うちのザングちゃんに何させようとしてるんですか。しかも本人の目の前で。ザングも「は? 」みたいな顔してるじゃん。メタモンは何も分かってないのか、床でぽよぽよしてるじゃん。近づけないでください。うちのザングちゃんにスライムプレイはまだ早いですヤメテ。友人は「別にそういう感じじゃないから」と笑っていたがそういう感じってどういう感じだ説明しろ今すぐ。
最終的にザングへ三日分くらいの別れの挨拶を一気に済ませ、「知らないポケモンについて行っちゃ駄目だよ」「喧嘩しちゃ駄目だよ」「ちゃんとご飯食べるんだよ」「夜寂しかったら俺の服あるからね」と言い聞かせ、昨日着ていたシャツまで置いてきた。ザングは途中から完全に聞き流していた。俺が最後にもう一度抱きついたら、仕方なさそうに頭をぽんぽんされた。いや待って。立場逆じゃない? 俺が預けられる側みたいになってない?
あーあ、早く帰りた(ここから先のページは変色し固まってしまい開くことができず、また解読不能である)

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